時間を「減らす」のではなく「健康」にする 押しつけない働き方改革を 一冊のガイドブックに
日建設計コンストラクション・マネジメント株式会社
実施施策
- プロジェクトチームへのアンケート・ディスカッション
- 働く悩み「あるある」の収集・整理
- ガイドブックの企画・構成
- コピーライティング
- イラスト・デザインディレクション
- 浸透施策としての対談映像の企画・出演・制作
概要
日建設計コンストラクション・マネジメント株式会社(以下、NCM)は、日建設計グループにおいて建設プロジェクトのマネジメントを担う専門企業です。キャリア採用が約7割を占め、20〜50代が各世代ほぼ均等に在籍するなど、多様な経歴と価値観をもつ人材が集まる組織です。
NCMは企業理念の刷新と「VISION2028」の実現に向けて「働く環境戦略」を掲げ、年間労働時間や有給休暇取得率といった働き方の目標を設定していました。しかし、無数の働き方が存在する業種であり、世代やライフステージによって仕事への価値観も大きく異なります。とりわけ上の世代ほど「働き方は変えられない」と捉えがちで、ルールで一律に縛る手法はこの組織にはなじみませんでした。求められていたのは、自律性を尊重しながら、社員一人ひとりが「なぜ変えるのか」を腹落ちさせ、自分事として行動を変えていける仕掛けでした。
当事者の声を起点にした課題抽出
イランコッペはまず、各世代から選抜された約10名のプロジェクトチームを対象に、アンケートとディスカッションを重ねました。「何のために働いているか」「働き方をなぜ変えるべきか」「なぜ変えられないのか」といった問いを通じて、世代やペルソナごとの本音とインサイトを抽出。あわせて、メンバー自身が現場で感じている「働く悩みあるある」を出し合ってもらい、メール・会議のムダ、仕事の抱え込み、出社・挨拶といった日常のコミュニケーションまで、リアルなエピソードを収集・整理しました。チームメンバーの実体験と言葉を起点にしたことで、誰もが「自分のことだ」と感じられる内容へと落とし込んでいきました。
「時間ダイエット」のコンセプトと5ステップ構成
縛るのではなく自ら取り組みたくなる入口として、「時間ダイエット」というコンセプトを開発しました。ダイエットの本質が体重を減らすことではなく「健康になること」であるように、時間も単に減らすのではなく「量も質も健康な状態にする」という考え方です。「TIME TRAINING GYM」の世界観のもと、本文を5つのステップで構成しました。
- STEP1 自分を知る(社内平均の総勤務時間2,144時間・有給取得14日から現在地を知り、3タイプで診断)
- STEP2 未来の自分を想像する(「5%=年間約105時間」で何ができるかを具体化)
- STEP3 体質を知る(成長期・没頭期/管理職・専門性発揮期/自己探求・準備期/プライベート・健康重視期の4タイプ)
- STEP4 習慣を見直す(チームから集めた「あるある」を10項目に整理し、今日からの対策を提示)
- STEP5 ちょっとやってみる(年間目標・月別ログで小さく実践を続ける)
加えて、タイプ別におすすめのマンガを紹介する「マンガで知るタイプ別時間の使い方」、続けるための心構えをまとめた「リバウンドしないための5つの秘訣」を収録。本文コピーから、共感を生むイラスト・デザインのディレクションまで一貫して担当しました。
浸透施策としての対談映像
ガイドブックを一過性で終わらせないため、リリースを記念した全社向けトレーラー映像を企画しました。清藤社長とイランコッペ宮崎の対談形式で、宮崎は制作者として企画・出演・制作までを担当。「会社として本気で取り組む」「働き方の改善は個人努力ではなく組織のテーマである」というメッセージを社内に発信し、ブックを読むきっかけと、NCMの文化として根づかせる流れをつくりました。
完成したガイドブックは全32ページ、2026年4月に「働く環境タスクフォース」発行物として全社へ展開され、対談映像とあわせて社内浸透を後押ししています。
クレジット
- 企画・コピーライティング:宮崎慎也
- デザイン:佐伯亮介
- イラスト:たはたゆき


