社内ポータルの改修プロジェクトで、現状把握のために社員アンケートを打つ。ごく自然な進め方ですが、担当者の方からはよくこんな本音を聞きます。
「アンケート、やりたいんですけど……最近サーベイが多くて、顰蹙を買いそうで」
「前回のアンケート、結局何に使われたのか誰も知らないんですよね」
この感覚は正しいです。社員にとってアンケートは業務の中断であり、「答えても何も変わらない」経験が積み重なるほど、回答は雑になります。社内アンケートは実質、一回勝負。だからこそ設計に時間をかける価値があります。
順番を間違えない:定量→仮説→アンケート
ありがちな失敗は、白紙の状態で「ポータルについて不満を教えてください」と聞いてしまうことです。自由回答の山からは、結局「使いにくい」「見つからない」という既知の声しか出てきません。
私たちの型は、先にアクセス解析などの定量データを見ることです。どのページが見られ、どこで離脱し、検索窓に何が打ち込まれているか。そこから「入り口が分散して迷子になっているのでは」といった仮説を立てる。アンケートはその仮説を検証するために打ちます。聞くことが明確なら、設問は少なくて済み、結果はそのまま設計判断に使えます。

3分で終わる設計にする
回答率を左右する最大の要因は、設問の質より所要時間です。目安は3分。設問にして10問前後です。
削る基準ははっきりしています。「その答えによって設計が変わらない質問」は全部削る。年齢や部署はシステムでわかるなら聞かない。自由回答は最後に1問だけ。3分で終わったアンケートは「ちゃんと考えられている」という印象も残し、次の協力への信頼貯金になります。
結果は必ず「返す」
そして最も忘れられがちな最終工程が、結果のフィードバックです。「アンケートでこの声が多かったので、新ポータルはこう変えました」と社員に返す。これをやるかどうかで、次にアンケートを打てる組織かどうかが決まります。
調査設計から情報設計・公開までのポータル改修の進め方は、サービス紹介(社内イントラ・ポータル開発)をご覧ください。



